大会概要

日本鋼橋模型製作コンペティション(Japan Steel Bridge Competition (JSBC))は,日本における土木構造,特に鋼構造の研究に携わる学識経験者の有志たちによって立ち上げられた大会である.鋼橋の模型に対して,計画,立案,設計,製作,架設の全ての行程を通じて,全国の大学生及び高専生の間で競い合う大会です.

日本鉄鋼連盟様のご協力の下,2009年,6チームで競い合うプレ大会を皮切りに,2010年9月10日には,第1回大会を開催することができました.その後,毎年夏頃に開催され,2019年には第10回大会を迎えます.

2009年のプレ大会は,関東・中部・関西から6チームによる大会でありましたが,第1回は全国(関東,中部,関西,中国,九州)から13大学15チーム,第2回は全国(関東,中部,関西,中国,九州)から12大学14チームが参加し,第4回大会では,19チームの参加がありました.なお,第4回大会では,大会で初の高等専門学校からの参加がありました.また,第4回大会までは,載荷競技において,おもりを静かに載せる静的載荷での競技でしたが,第5回大会および第6回大会では,台車を用いた移動荷重にも挑戦しました.年々参加チーム数も増え,模型のバラエティにも富む大会となりつつあります.第6回大会では,これまで開催地が関東,中部,関西であった状況から,初めて九州で開催される大会となりました.第6回大会では,いよいよ参加者数が300名となり,見応えのある大会となってきました.


世界に目を向けてみると,Steel Bridge Competitionは,米国でも20回を越える歴史を有する競技であり,また,日本,台湾,タイを中心としたアジア大会も年々充実した大会となっています.Civil Engineeringの中でも橋梁を製作するという限られた中ではありますが,世界的にも積極的に進められている取り組みの1つです.JSBCも米国大会,アジア大会のレギュレーションに準拠しており,これらの大会への接続も視野に入れたグローバルな取り組みと言えます.


2021年も2020年同様にコロナ禍が継続していますが, 8月下旬から9月上旬にかけてオンラインと対面のハイブリッドの大会が 計画されています(コロナの状況によってはオンラインのみでの開催となります).
コロナ禍のため例年に比べて橋の製作活動や大会の 開催に制約がありますが,これまでの橋梁の設計,製作と架設を行い,ものつくりの真の楽しさを経験するコンペティションを目指すとは変わりなく,以下のような具体的な目的を掲げて開催しています.多くの参加を期待しています.

  • 模型製作を通じて,基本的な工学知識の応用力,問題解決能力を養う
  • エンジニアリングデザイン力を養う
  • 参加学生の協調性を育む
  • 学生や参加者間の交流を図る
  • 製作の過程における遂行能力を通じて,社会人基礎力を育む

今,エンジニアを目指す大学生や高専生には,自ら種々のことを打破するエンジニアリングデザイン力が必要とされている時代です.出場する学生のみならず,関係する方々が,この大会を通じて,設計・製作技術や多くの知識を習得するとともに,人脈形成,問題解決能力を養うことにも期待しています.そして,未来を語ることのできるエンジニアを育成したいと思っております.


大会の歴史

  • 2009年夏         プレ大会(関東学院大学)
  • 2010年9月10日      第1回大会(愛知工業大学)
  • 2011年9月 2日 -9月 3日  第2回大会(京都大学)
  • 2012年8月31日-9月 1日  第3回大会(東京都市大学)
  • 2013年8月31日-9月 1日  第4回大会(名城大学)
  • 2014年8月30日-8月31日  第5回大会(大阪市立大学)
  • 2015年8月28日-8月29日  第6回大会(熊本大学)
  • 2016年9月 1日 -9月 2日  第7回大会(前橋工科大学)
  • 2017年8月31日-9月 1日  第8回大会(岐阜大学)
  • 2018年9月11日-9月12日  第9回大会(摂南大学)
  • 2019年8月28日-8月30日  第10回大会(九州工業大学)
  • 2021年3月18日-3月19日  第11回大会(福井大学)
  • 2021年9月 2日 -9月 3日  第12回大会(オンライン)
  • 2022年9月 7日 -9月 9日  第13回大会(ものつくり大学)

【参考】アジアブリコンの歴史

  • ASIA BRICOM in 2014 (Gifu University, Japan)
  • ASIA BRICOM in 2015 (King Mongkut Institute of Technology Ladkrabang, Thailand)